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東京美術 「すぐわかる キリスト教絵画の見かた」を読んだ。キリスト教を少し理解できるかも。

すぐわかる キリスト教絵画の見かた2013年の夏休みに上野美術館で見たラファエロ展で買った「キリスト教絵画の見かた」ですが、とってもおもしろかったのですよ。ほら、りょうすけは宗教に詳しくないのでキリスト教も全く知らないので参考になった。

この本は旧約聖書の世界からキリストの生涯、キリスト家族、預言者の構成になってる。
キリスト教ってキリストが産まれてから苦難の道をあゆみ最後に貼付けされてった、と思ってたのですが違うんですな。

  • 「キリストはよき羊飼いであり、キリスト教徒は羊飼いに導かれる羊の群れとされる。」(44ページ)だから「迷える子羊」なのか!
  • 「サロメの宴」は構図が魅力的(56ページ)。異時同図法という表現らしい。
  • 144ページの、横恋慕した高官がアガタをいじめたら、神が怒ってエトナ山噴火させたり、自信起こしたりと激おこプンプン丸具合が半端ない。

作品の解説、時代背景、宗教的背景や関連コラムも満載で楽しく読み進められます。トイレに置いてパラパラめくって気になったところを読むのもイイ。

鳥山明の農業読本を入手できた。

先日、MSN産経新聞のサイトに出てた以下の記事。(記事リンク)

MSN産経ニュースに出てた記事
同僚が気になって調べた処、安城市に在住でなくても、小学生でなくても振り込めば入手できるらしい事がわかった。鳥山明作品で育ったし、地元安城のネタでもあるのでゆうちょ銀行経由で振り込み。3日程度で届きましたよ。

封書が届く
中には冊子が一冊。

BIOSPHERE
内容は、いつもの鳥山明節な作品が2本。環境破壊を危惧し、農業による食の重要性、食べ物を作ることのノウハウ伝承の必要性を主張する一冊です。
よろしければどうぞ。 → 環境教材バイオスフィア

「うまい酒の科学」を読んだ。

ちょっと前に本屋で見かけて面白そうな内容なのと、著者が「独立行政法人酒類総合研究所」という、「え?公的機関にそんな名前のトコロあんの!?」という釣り針にみごとに引っかかり購入した一冊。

うまい酒の科学 造り方から楽しみ方まで、酒好きなら読まずにはいられない (サイエンス・アイ新書)

独立行政法人酒類総合研究所は本当に実在し、酒税の適用などを行なっているそうです。つまり、ビール党である我々としては憎き相手。メーカーによる発泡酒・第三のビールの努力を「無駄無駄無駄無駄ぁ」って叫びながら「税金よこせゴルァ」と言っている部門ということだ。オイオイ、けしからん部門じゃねーかw

そんな機関が、お酒の知識を清酒・焼酎・ワイン・ビール・スピリッツとブランデー・リキュール・その他醸造酒・合成清酒・みりん・粉末酒・雑酒にわけて浅く広く歴史と作り方を教えてくれる。

いや、正直楽しんで読めましたよ。めったに飲まないブランデーはウィスキーと同じ穀物から作る蒸留酒かと思ったらあれ葡萄から、ワインを蒸留して作るお酒だったんですね!全然知りませんでしたわー。焼酎の甲乙も作り方で蒸留方法が違うぐらいしか知りませんでしたが連続式・単式の違いがはっきりわかったのはこの本のおかげです。ええ、不勉強なだけですよ。だってただの酔っぱらいだもの♪

あとは、「山廃仕込み」が「山卸(やまおろし)」という蒸米とこうじを混ぜたものを櫂(かい)ですりつぶす作業があるんだけど、これを速醸酛(そくじょうもと)と呼ばれる強い乳酸菌を使うことで止めたから「山廃」というってのが一番「ぺー」って思ったかな。

あんまり酒の事良く知らない人は為になる一冊だと思います。日頃飲む専門の人もちょっとかじってみるといいかもよ。

最後に、愕然とした一文を引用して今日の日記を終えましょう。

焼酎の酔い覚めのよさを指摘する人がいます。その真偽のほどは明らかではありませんが、一般にお酒は料理をきちんと食べながら適用を飲むと、酔いが軽減される傾向にあります。正しい飲み方があっての酔い覚めの良さなのかもしれません。

 

 

ガ━━━(゚Д゚;)━( ゚Д)━(  ゚)━(   )━(゚;  )━(Д゚; )━(゚Д゚;)━━━ン!!!!!

うん、やっぱりそうだよね…。

朝日新聞社編 「プロメテウスの罠」(1)と(2)を読んだ。

2011年3月11日の東日本大震災をきっかけに発生した東京電力福島第一原子力発電所での事故とそれに関わってしまった人たちを取材した記事を、朝日新聞が朝刊で連載していたものを書籍化したもの。情報検証もせず政府発表を垂れ流し、判断もせずに国民を煽ったマスコミの朝日新聞が、どんな面してこういう本をまとめたのか、と思って購入。


プロメテウスの罠: 明かされなかった福島原発事故の真実 プロメテウスの罠 2
1巻は、地震発生・原発電源停止からその対応について、官邸・官僚・東電・その他被災地を救済しようとする人たちの話。「親会社」の抑止を振り払い計測にでかけ、データをとって避難を促した研究者、SPEEDIの存在を進言しなかった官僚、当日官邸に情報が入らず全く動けてないこと、当時の菅首相の周りに助言する研究者がこれまた学生運動の同士ばっかでお前らの世代はみんな学生運動して内ゲバしてたアホばっかか、というような内容。ところどころ民主党議員や菅の擁護をするところが朝日新聞ぽさなんだろうか。

続く2巻は、日本の原発導入と電力業界、望んでか望まずか核燃料リサイクル処理施設を受け入れた青森の話。原子力発電誘致を「関東軍の襲来」に例えるところもまた朝日新聞らしさが出ているようにも見えて微笑ましい。最後の、地元消防隊の津波からの救助、がれきの中での救助ができなかったことなどもう涙なしでは読めないよ。

1巻の「おわりに」に以下の記述がある。

この連載はいくつかの試みをした。(1)連続テレビ小説方式。日本の新聞は日々読者の手元に届く。少しずつ毎日読んでもらおう。次を読みたくなる書き方を工夫しよう。(2)事実にこだわろう。徹底的に事実を書き、主観は省こう。(3)分かりやすく書こう。凝った表現は要らない。官僚的な言い回しなんてとんでもない。(4)目線を下に置こう。施政者の目から見た動きではなく、普通の国民の視点で書こう。(5)官の理屈に染まらない。官僚たちは匿名性に守られている。霞が関ではそれが常識かもしれないが、そんな常識は取り去ろう。「〇〇省が言った」「〇〇筋が言った」という表現はやめ、〇〇省の〇〇が〇〇と言った、と書こう。

少なくとも個人的には「報道として当たり前のこと」をさも努力しました風がでてて気に入らない。朝日新聞さんは主観が入りまくって凝った表現しすぎてて、官僚的な言いまわしして国民の視点に立たないで匿名性に守られているからいしいひさいちの「ののちゃん」しか読まれないってことに気付くべきです。この記事を書いてた人はあたりまえなのかもしれないけど報道機関として、会社全体であたりまえにしていただきたい。ね!

二冊読んで、とっても朝日色のある書籍ができ上がったなーと思うも。しかしそこは大新聞社、取材量もあっただろうと思われるし、まとまってるようにみえる。これが、原子力政策によって起こった事実として後世に残しておくために、うちの本棚の肥やしにしておこう