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「ののちゃん全集」が8巻まで届いた

先日つぶやいたこれ。

この結果が届きました。ドーン。

果たして、読む時間あるのかw?

とはいえ、さすがいしいひさいち、一巻の一本目から素晴らしい4コママンガになっております。97年4月が一本目なので、15年をどれぐらいで取り戻せるかが問題かな。よし、トイレに置こう。← よくやる手段

しかし、ののちゃんは大新聞である朝日新聞朝刊で連載されている作品。もうこれアニメにして日曜18時からフジテレビ系列でやってるクソくだらねぇバカアニメをこれにしないか?あのバカアニメ、調べたらもう26年もやってるのか。本当にコンテンツないんだなぁ。あれって馬鹿育成アニメだと思ってるんだけど、みんな本当に面白く拝見してるんですか?

「いしいひさいち 仁義なきお笑い」が出てた。

仕事上がり、ヨドバシアキバに入ってる書店に寄ったら いしいひさいち の漫画家生活40周年を記念したムックが出ていたので購入した。 いしいひさいち は、今は朝日新聞朝刊で4コマ漫画「ののちゃん」を連載している漫画家。りょうすけと同年代であれば「おじゃまんが山田くん」が少年時代の夕方とか夏休みの午前に再放送してたのをご覧になっていたのではないだろうか。

他にも「私には向かいない職業」や「鏡の国の戦争」、「B型平次捕物帳」などが有名作品に並びます…今本棚をみると結構揃ってるな。さすがにドーナッツブックは飛び飛びでしかないが。

いしいひさいち の作品は「ナンセンス4コマ」漫画で、リアル中2の時から現在に至るまで中二病を患うりょうすけにとって、たった4コマに収まった広く深い世界とブラックジョークはとても魅力的で、絵はすごーく上手いわけでもないけど、伝えたいことは全て伝えることができて、そして面白かった。「自演インタビュー」でも言ってるけど、4コマの基本は「起承転結」と思っていたが全然それを踏襲してないのがもう本当に衝撃で。当時りょうすけも漫画を描いていたが、絵も下手で面白い話も作れず、だらだらページを重ねるだけだったので、いしいひさいちを見続けたために漫画を描くことを諦めたと言ってイイ。本当にそのまま人生進めなくてよかったわ(笑)。

このムックのコンテンツ、いしいひさいち氏の「自演インタビュー」は愛読者の期待を裏切らない話がてんこ盛りで面白い、「ゲームセット」は「おじゃまんが山田くん」を彷彿とさせる懐かしいタッチの長編作品、作品紹介はほとんど知っている作品だがそれに歴史を感じ、特別寄稿では意外な人が影響を受けているのを知る。みんな冷静にいしいひさいちを読んで、笑って愛してるなーと感じるよ。ほのぼのしてる。

とりあえず、この本で、朝日新聞連載の「ののちゃん」は「ののちゃん全集」というタイトルで単行本になっていることを知った。これから集めていこうと思う。

4コマ漫画家なのである意味納得するのだけど、タッチも作風も異なる秋月りす氏やあずまきよひこ氏が寄稿しているのは意外だった。なにより西原理恵子氏が「やくみつるよりパクってるのは私だ」告白はもう電車の中で吹いた。

それにしても寄稿者みんながやさしい。りょうすけは常々いしいひさいちの絵をパクリ、面白くなくない作品描いて、評論家気取りで、うすっぺらいパフォーマーな やくみつる の芸能人生命をすぐにでも断絶したいと思うのに、この本の中で「やくみつる」に触れているのは上記の1コマのみ。本文に一回も出てこない。やくみつるに触れると黒い世界から白手袋で首締められたりするの?

この本がマニア受けする一冊なのはわかってる。だけど、いしいひさいち好きなら、一応買っておいたほうがいいような気がするよ。

いしいひさいちファンを自称する割に知らなかったのですが、病気で連載を休まれてた時期があったんですね。回復後連載は「ののちゃん」だけにしぼってるそうで、本当にご健康だけが心配であります。これからも継続してブラックな4コマを見せて欲しいので、勝手でありますががんばってください!応援してます!

あ、りょうすけは「問題外論」など政治ネタで出てくるエリツィンが大好きです。あと、「ののちゃん」のおばあちゃんのネタは全部。ええ、どうでもいいですね。

そういえば、前から気になってたんだけど、「ののちゃん」のお父さんの兄が山田姓、お母さんのお母さんが山田姓なんだけど、お父さんとお母さんは結婚前から山田だったんだろうか。

「福島第一原発潜入記」を読んだ。

ネットで話題になってたのでアマゾン経由で買ってみた。

元「噂の真相」記者の著者が、2011年3月11日の東日本大震災以降、厳戒態勢であるはずの福島第一原発に6月に侵入しMOX燃料を有する3号機まで50m程度の距離まで近づいた、というドキュメンタリーと、福島第一原発対応作業員へのインタビュー、原発作業員へのインタビュー、原発を追ってるフォトジャーナリストへのインタビューで構成される。

福島第一原発の警備・認証が脆弱過ぎるのを証明するのはこのドキュメンタリーと表紙の3号機とのツーショットですべて物語ってる。震災被害で弱ってる日本、福島に今プラスチック爆弾を持ってこられたら、などのテロを考えるとドキドキせざるを得ない。

福島第一原発作業員インタビューは、週刊誌の中吊り広告見出しに出てたように、ワケアリ人が多数現地で働いているのを目撃されているのと、実際インタビューを受けているのがそういうワケアリ人ばかりなのが「ああ、本当だったんだ。東京電力の社員で作業してるのは多くないんだ」って思う。そして、その人たちの作業環境の放射性物質への対策はとても人と扱われていない肉声が読める。インタビュー的には、今まで聞いてた原発作業員への噂らしい話が実は噂じゃなくて現実だったようだ。

インタビュー記事中、気になったフレーズがあったのでピックアップすると、まず「災害時の公共工事は、先に現地に入って作業を開始した業者が受注するのが慣例です」という言葉。うん、どっかで聞いたな。近い人が実践してた気がするわ。でもそういう業者がいないと道路を復旧できないってこともあるから重要な存在だとは思うよ。

続いて、原子力発電所で作業者、具体的には鳶職で、足場を組む作業員へのインタビュー。驚いたのは152ページにあった「原発の場合(足場の)図面がない」という話。炉心周辺には無数のパイプがあるが足場を組む図面を電力会社は描けないのではないか、という。ホントかよw。あと、福島第一原発にカバーをかける作業についての返答で「福島第一原発で作業はしたくないが、カバーを張る作業については興味がある」という技術者的意識。うん、職人だね。

原発フォトジャーナリストのインタビューでは、この原発事故からずっと思ってたことが書いてある。それは作業員の人権。作業員の人権は本当に守られているのか。現状、原発作業員も福島の住民、放射性物質が届いている地域の人権も「東京電力」という企業を守るために踏みにじられていると認識してる。東京電力と菅直人だけは絶対許さない。あと、現福島県知事、お前もだ。国や地域の今も大事だけど、未来を考えてない政治家はさっさと辞めるべきだよ。

最後に、この本の中で紹介されている原子力関連の映画タイトルがあったのでメモ程度にピックアップする。できれば観たいと思う。

  • 「太陽を盗んだ男」
  • 「コミック雑誌なんかいらない」
  • 「チャイナシンドローム」
  • 「原子力戦争」

堀井健一郎 「若者殺しの時代」

若者殺しの時代 (講談社現代新書)某ラジオ番組のゲストで出てた時の紹介で気になったので購入した書籍。

1983年に、クリスマスイブが恋人同士で過ごすようになった、バレンタインデーにチョコレートを渡すようになった、ディズニーランドで年越しするようになった等、りょうすけがまだ小学生で世をあまり知らない時代のことをまとめた本かと思ってアマゾンで買ったのよね。

期待した通り、それらの雑学的な話はとてもおもしろい。だけど分析が全然おもしろくない

1958年生まれの著者は今年52歳。80年代を「若者として」生きていた著者は団塊の世代の少し後になるだろうか。普通に生活していればイベントは発生するが何もかもを別の世代のせいにする

  • 「僕たちがおもしろがってバラバラにしたあと、スーツを着たおとなたちがやってきて、それをすべて大掛かりな金儲けのラインに組み込んだ。」(92ページ)
  • 「80年代におもしろものを見つけて遊んでいたら、90年代ににこにこおとながやってきて、きれいに取り上げていってしまったという感じだ。」(126ページ)
  • 「それは、戦後生まれの世代とそのあとの世代が、まったくおとなになろうとはせず、いつまでたっても自分たちが若者のつもりだからである。上の世代がおと なになって、おとなを演じてくれなければ、10代や20代の若者は、若者にさえなれないのだ。若者にとってつまらない時代がやってきた。」(133ペー ジ)
  • 「おとなたちは、自分たちの社会を守ることばかり目がいって、若者の居場所をあけてくれるわけではない。若者のためといって、結局、息がつまりそうな 場所に追い込んでいくばかりだ。」(156ページ)

そして最後は「若い人が居場所を確保する可能性は二つ。秘湯は、この社会を破壊すること。もう一つは社会から逃げること。」(192ページ)で締める。

この書籍のすごいところは、「じゃぁ著者の世代のヒトはなにかしたの?」ってところです。遊ぶだけ遊んで、奪われたらグチグチ言って、最後に「逃げろ」しか言ってない。思い返してみると、のみ友達のこれぐらいの世代のヒトってこういう感じのヒト多い気がする。自分で選択したくせに他人のせいにするヒト。

酔っ払いが飲み屋で好き勝手語って帰っただけの書籍だった。

自分たちは何かしてきた、と書き記せるように生きよう。