堀井健一郎 「若者殺しの時代」

若者殺しの時代 (講談社現代新書)某ラジオ番組のゲストで出てた時の紹介で気になったので購入した書籍。

1983年に、クリスマスイブが恋人同士で過ごすようになった、バレンタインデーにチョコレートを渡すようになった、ディズニーランドで年越しするようになった等、りょうすけがまだ小学生で世をあまり知らない時代のことをまとめた本かと思ってアマゾンで買ったのよね。

期待した通り、それらの雑学的な話はとてもおもしろい。だけど分析が全然おもしろくない

1958年生まれの著者は今年52歳。80年代を「若者として」生きていた著者は団塊の世代の少し後になるだろうか。普通に生活していればイベントは発生するが何もかもを別の世代のせいにする

  • 「僕たちがおもしろがってバラバラにしたあと、スーツを着たおとなたちがやってきて、それをすべて大掛かりな金儲けのラインに組み込んだ。」(92ページ)
  • 「80年代におもしろものを見つけて遊んでいたら、90年代ににこにこおとながやってきて、きれいに取り上げていってしまったという感じだ。」(126ページ)
  • 「それは、戦後生まれの世代とそのあとの世代が、まったくおとなになろうとはせず、いつまでたっても自分たちが若者のつもりだからである。上の世代がおと なになって、おとなを演じてくれなければ、10代や20代の若者は、若者にさえなれないのだ。若者にとってつまらない時代がやってきた。」(133ペー ジ)
  • 「おとなたちは、自分たちの社会を守ることばかり目がいって、若者の居場所をあけてくれるわけではない。若者のためといって、結局、息がつまりそうな 場所に追い込んでいくばかりだ。」(156ページ)

そして最後は「若い人が居場所を確保する可能性は二つ。秘湯は、この社会を破壊すること。もう一つは社会から逃げること。」(192ページ)で締める。

この書籍のすごいところは、「じゃぁ著者の世代のヒトはなにかしたの?」ってところです。遊ぶだけ遊んで、奪われたらグチグチ言って、最後に「逃げろ」しか言ってない。思い返してみると、のみ友達のこれぐらいの世代のヒトってこういう感じのヒト多い気がする。自分で選択したくせに他人のせいにするヒト。

酔っ払いが飲み屋で好き勝手語って帰っただけの書籍だった。

自分たちは何かしてきた、と書き記せるように生きよう。