尾玉なみえ単行本10巻到達記念祝賀会に参加してきた。

尾玉なみえという漫画家をご存知だろうか。絶版漫画家とか打ち切り漫画家とか、よほど面白くない漫画を書いていることが想像させられる二つ名を持つギャグ漫画家であるが、集英社の赤塚賞を獲ったりもしてる実力派漫画家だ。

りょうすけが尾玉なみえ作品に出会ったのは大学1年の時だから1995年ぐらいの少年ジャンプ。「エスパー少年ねじめ」の連載が始まったところを借りたジャンプで見て、「これはすさまじい天才が出てきなすった!」と思ったものです。(注: ごめん。書き終わってから裏取るために調べたらジャンプでの連載だった。1995年に衝撃を受けたのは「セクシーコマンドーすごいよマサルさん」だったわ。メンゴー。)

それから毎週雑誌を借りては「ねじめ」だけ読んでたのに…20話で打ち切り。その後連載始めては打ち切り、始めては打ち切り、当時盛り上がっていたmixiの尾玉なみえコミュをウォッチしてないと新刊情報を得られないレベルまで消息不明度がアップ。それでもなんとかウォッチして今まで出てたものはキャッチアップしてたかな。

我が家にある尾玉なみえコミックスはすべて初版なんだけど、初版以降の増刷はあったのかは確認してない。

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そんな中、現在講談社で連載中の「マコちゃんのリップクリーム」が10巻発売という、二桁だぜ?二桁!というイベントが開催された。当初は赤羽ハーフマラソンに参加するので参加できない予定だったんだけど、雪で中止になったので来てみた。

会場は台場のTokyo Culture Culture。Zepp Tokyoの2階のイベントスペースって、Zeppの上にこういう場所があるって知らなかったよ。上は観覧車だけだと思ってたもん。前売り券だけで既に満席なんだけど、天候の状態などもあるので欠席者分だけ当日券が出るらしいとのことで、りょうすけともう一人が当日券で入場。

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料金を支払って空席を探そうと思うと、ステージにコミックス10巻の表紙の原画と思われるキャンバスが。やっぱりプロは作り方が凝ってるわー。

会場は横長で、中央奥にステージ、客席は長机でステージの周りを囲む感じ。もう全然見難いんだけどそこはプロジェクターとかでカバーしてるのでトークを聞くことに特に問題はない。

司会はデイリーポータルZなどで群馬ネタなどをイラストを交えて記事にしている北村ヂン氏、ゲストは過去と現在の尾玉なみえ担当編集者3名(メモによると名前はイノウエ、マスダ、オガサワラ)。投稿時代から赤塚賞受賞、デビュー、連載開始、打ち切り、連載開始、打ち切り、今に至る編集者と尾玉なみえの確執などのトーク。

途中、思春期を尾玉作品に毒された熱血ファンによるライブや、なんかよくわかんないし調べる気無いけど「あかりちゃん」とかいう元アイドル?の便乗トーク等があり、最後は「尾玉なみえ検定」の答え合わせ。オレ、1問しか答えられないでしかも間違えたわ。ちなみに一番正解した人で6問、ほとんど1,2問しか回答できないので平均点はたぶん1.5ぐらいだと思う。

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2時間のイベント退場前は前売り券番号順番で原画とか落書きとかをもらえるコーナーに。当日券なんで最後だし、今日は大きなカバンで来てないからもらっても…なので諦めて帰ってきた。

今回のイベントでの発見を箇条書きにしてみよう。

  • 「おたまなみえ」ではなく「おだまなみえ」
  • 大阪在住なんだ!
  • 打ち切りが決まった時は編集に罵詈雑言、しかし一方持ち上げるのも上手い。
  • 低所得者層が見たい、とファミレスに行くってエピソード
  • 「心が綺麗だったらあんなマンガ描けません!」
  • 「マコリプ」の表紙は3巻毎にコンセプトを変えている。
  • 「マコリプ」の売れ行きは巻数が進んでも全然下がらない。つまり固定ファンが必ず買っている。
  • ギャグ漫画家はシャイ。
  • 「お前が病気なのはカラダじゃない!」
  • 華倫変と仲が良かった
  • 浮気・婚活エピソードは一部実話

想像したとおり、濃いスピーカー・濃い客・濃い内容だった。濃いスピーカーの一部は自ら「便乗商法」となのり営業かますほど。バンドガールはいいけど、元アイドルかよくわからない文化人は何しに来たの?感でてたりでイマイチだったな。全体的に面白かったので20巻で次回とか待てないし来るかどうかもわかんないから4年に一回ぐらいのペースで定期イベントするのがいいな。

最後、スピーカーと司会のまとめで、散々尾玉なみえの悪いところを挙げたが作品に対する情熱はさすがプロと締めたのは印象的だった。あの天才を掘り起こして世に出すためには少なからず犠牲者が必要で、それは生贄で絶対必要な要素であるわけです。天才の横にそっと拳を握り我慢し続ける編集者や周辺関係者に感謝をしながら俺達は作品に向き合わねばなりません。
尾玉なみえ先生に置かれましては今後も継続してマンガを書き続けて頂きたく思います。出せば買うから!(雑誌は読まないけど)

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